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執筆者の写真seaswallow

巻き増し

インスタグラムに巻き増し作業写真をポストしたところ「いくらですか?」とのお問い合わせが数件ありましたので、どんな作業でどれ位の金額になるのか簡単に紹介させて頂きます。


デッキ側が容易に凹んでヒビが入ってしまい「長く使いたいので丈夫にしてもらいたい」とか「板の重さを少し重くしたい」といったことで巻き増しを依頼されることがあります。


すぐにフットマークが付いてしまう軽い板などは、フォーム密度の低いブランクスを使用していたり、軽めのクロスでラミネートしている為、凹み易かったりする訳ですが、レーベルやシェイパーによってブランクスの仕様やクロスの仕様は様々。


使っていればフットマークつくのは当たり前では御座いますが、世界一サーフボード販売価格が高い日本。ちょっと知れたブランドのロングボードで軽く30万円を超え、オルタナ系ミッドレングスでは軽く25万円を超え、フィッシュなどでも20万円を軽く超えてくる販売価格となっている今日「少しでも長持ちさせたい」と思うのは当然のことかと思います。

(サーフボード価格は更に値上げが進むかと思われます。とくに外国製)


多くのサーフボードレーベルが使用しているUSブランクスでは、ブランクスのフォーム密度を色分けしており、密度の低い順にオレンジ、レッド、ブルー、グリーン、ブラウン、ブラックの6種類をラインナップ。ブラックが一番フォーム密度があって重いブランクということになります。

ブルー(ストックウェイト)を標準密度として、ブルーよりも9%~10%重いのがグリーン(クルーザーウェイト)。

ブルーよりも30%~32%重いのがブラウン(クラシックウェイト)。

ブルーよりも205%重いのがブラック(トーインウェイト)。

ブルーより12%~13%軽いのがオレンジ(コンペティションウェイト)。

ブルーより6%~7%軽いのがレッド(パフォーマンスウェイト)。


ロングボードやオルタナ系に使用されるのはレッドからグリーンが一般的かと思います。

クラシックなヘヴィーウェイトシングルフィンロングボードではブラウン(クラシックウェイト)を使用しているブランドもあったりします。

重さが重いということは、それだけフォーム密度があるということになりますので、凹み難い板になります。


カスタムオーダーの際にはフォーム密度やグラススケジュールなど指定できるレーベルもあったりしますが、そのブランドやシェイパーの意向によりモデルによって仕様が決められていたりしますので、ただの参考程度にお考え下さいませ。


デッキ巻き増し作業では、足付けのためデッキ面とレイルを満遍なくサンディングしてからマスキングテープにてボトム側をマスキング。


希望によって4oz or 6ozクロスを乗せてデッキ側をラミネート。


レジンが硬化してからボトム側に巻き込んだクロスをカットし、再度マスキングしてデッキ側をホットコート。


デッキ側のホットコート が硬化してから今度はボトム側に巻き込んだクロスを再度マスキングしてからホットコート 。


デッキ面をサンディング。


ボトム側に巻き込んだクロスとボトム面が均一になるようサンディング。


ボトム側を再度マスキングしてから再びホットコート 。


ボトム側のホットコート部分をサンディング。


最後に全体的にサンディングして終了といった流れ。


グロス&ポリッシュの場合、更にポリッシュ作業が入ります。


多分、お問い合わせ頂いた方々は「クロス乗せるだけだから、そんなにかからないのでは?」と思っていた方が殆どかと思われますが、材料費に加えかなりの手間が掛かることもあり、6フィート前後の板で4万円〜、7フィート前後で5万円〜、ロングボードで6万円〜(税込)といった価格設定にしております。

尚、既にボコボコになってしまっている場合には施工をお断りしております。




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